タクティクスオウガ(攻略篇)


いかにして楽に勝つか

タクティクスオウガはジャンルで言えばシミュレーションRPG。その名に「タクティクス」という文字を冠していることからもわかるように、戦略性を必要とするゲームです。

このゲームの攻略にはある程度、コツがいるように思います。しかし、セオリーさえ飲み込めば、激ムズというわけでもありません。さまざまなこずるい手を使うことによって、難易度はずいぶんと落ちます。

実際のところ、攻略情報に関してはたくさんの優れたサイトがありますので、そちらを参照していただければいいかと思います。

が、昔書いたモノが我ながらかなり力の入ったものだったので、再掲載することにしました。こんな感じで攻略した人もいるんだなと、ご笑覧いただければ幸いです。

なお、ここで扱っている内容は、基本的にSFC版に準拠したものです。リメイク作である「運命の輪」に関してはまったくのノータッチです。

ところで、私は剣で正面から堂々と一騎打ちするようなスタイルではなく、背後からこっそり魔法で攻めるようなスタイルが好みです。はっきりいって卑怯者の戦略です。それだけは最初にご了承下さいませ。


戦いのセオリー十箇条

其之一:まずは高所を確保せよ

とにかく、高いところに登ってしまった方が有利になります。

特に弓などの投射武器を装備している場合、高所から射かけると、本来は射程外にあるものにも攻撃をヒットさせることができます。

逆に、相手より低い場所から射かけた場合、命中率がかなり下がってしまいます。

其之二:敵の背後を取れ

このゲームでは、攻撃を仕掛ける向きによって命中率が変化します。背後からの攻撃は正面からの攻撃に比べて命中率が50%、側面からでは25%上昇します。

この命中率の補正は、武器による攻撃のみではなく、状態変化の魔法攻撃についても適用されますが、補正値は武器攻撃の時の半分になります。つまり、後ろからだと+25%、横からだと+12.5%の補正が得られる計算になります(Thanks:南瓜頭さま)。

武器攻撃・状態変化魔法・召喚魔法などを敵にしかける時には、できるだけ、相手の背後に回るようにしましょう。

其之三:敵の動きを止めよ

敵が動けなくなれば、一方的に攻撃を仕掛けることができます。よって、状態変化を発生させる魔法や攻撃は大変重宝します。

敵の動きを止める状態変化には、眠り・麻痺・石化の3種類があり、この中でもっとも重い症状を呈するのは石化です。また、チャームという状態変化は魅了された状態になり同士討ちを始めるというものであり、これも大変便利です。

このほかにも、WT(ウェイトターン)の進みを遅くする魔法スロウムーブやWTのカウントを一時的に停止する魔法ドミニオンなども敵を足止めする上でかなり有効です。特にボスユニットには通常の状態変化攻撃(麻痺や石化など)は一切効かないので、スロウムーブを重ねがけして、ボスのターンがなかなか来ないようにすると、ずいぶん攻略が楽になります。こういった魔法はWTのカウントを早めるクイックムーブやWTをゼロにするパラダイムなどと組み合わせると非常に大きな効果を発揮します。

後半戦、石化魔法ペトロクラウドや各種のWTを操る魔法が使えるようになると、ずいぶん楽になります。

其之四:仕掛けるときは間接攻撃で

相手からの反撃はなかなか侮れないダメージとなります。できるだけ相手からの反撃を受けない攻撃手段を取った方が有利です。

よって、弓による間接攻撃や魔法攻撃はかなり有効な攻撃手段であると言えるでしょう。

槍や鞭なども悪くないのですが、これらの武器を使用した場合、敵が同じタイプの武器を装備していると、やはり反撃を受けてしまいます。

其之五:WTを短縮すべし

それぞれのユニットの待ち時間であるWTは短いに越したことはありません。

WTを短縮するには、次の4つの方法が考えられます。

  1. 装備を軽くする
  2. すばやさの上がりやすいクラスでクラスチェンジし、すばやさのステータスを上げる
  3. WT修正値がマイナスのクラスになる(ニンジャ、アーチャー、ソードマスターなど)
  4. 無駄に動かない(チュートリアル・モードを参照してください)

ただし、WTは常に短ければよいというものでもありません。部隊内の他のユニットとのバランスが大切です。

例えば、1ターン目からMPを多く使用する魔法を使いたいとき、その魔法を装備しているユニットよりWTの短いユニットにMP回復アイテムや魔法チャージスペルを使わせれば、理想的な作戦が展開できることになります。

其之六:おとりユニットを活用すべし

敵が優先的に攻撃を仕掛けてくるクラスがいくつかあります。そういったユニットをおとりに使うと、作戦がたてやすくなります。

敵が優先的に攻撃を仕掛けてくるのは、

  1. アンデッド
  2. Lサイズユニット

です。

特にアンデッドはイクソシズムなどで攻撃されない限り消滅することはないので、安心しておとりとして使えます。

アンデッドにはスケルトンとゴーストの2種類がありますが、ゴーストのほうがより優れたおとりとなってくれます。というのも、ゴーストは移動タイプがワープ+浮遊であるため短時間で最前線に出せる上、魔法ワードオブペイン(最大HP-現在のHPをダメージとして与える)を使うことができるからです。HPが減りまくったゴーストの放つワードオブペインはかなり強烈です。

其之七:回復ユニットを優先的に倒すべし

当然といえば当然のことですので、特に説明はいらないかと思います。

補足するならば、後述する「ペトロクラウド石化作戦」を実行する時には、特に「クリアランス」を装備しているユニットを率先してつぶすようにしましょう。せっかく石化に成功しても、クリアランスで治療されてしまっては意味がありません。

其之八:常にジェノサイドを行うべし

たとえ勝利条件が「リーダーを倒せ」であっても、敵の殲滅を行ったほうが何かとおトクです。なかなかに非人道的ですが。

敵を倒すことによってアイテムやステータスアップのカードを入手することもできますし、戦闘終了時のボーナスも増額するようです。また、経験値や殺害人数を稼ぐこともできます。

ただし、ギルバルトエンディングを狙っているときはこの限りではありません。

ギルバルトエンディングに関してはOrge.ogr等の攻略サイトを参照してください。

其之九:殺害人数に配慮すべし

実戦でどれだけの敵にとどめを指したかという殺害人数は、クラスチェンジに影響する場合があります。一定数を越えなければチェンジすることのできないクラスや、一定数以下でないとなれないクラスもあります。テラーナイト、ブラックドラゴン、ティアマットは前者に、クレリック、プリーストは後者に該当します。

また、一つのマップで特に活躍したユニットに与えられるMVPという制度があります。MVPとして評価されたユニットは1レベルアップします。このMVPを選ぶ基準は経験値取得量というより、そのマップでの殺害人数によるもののようです。

MVPとして表彰されるのはいつも都合がいいというわけではありません。特に、マップが連続する城攻めを行っている時に最初のマップで主人公がMVPになったりすると、その後の展開がかなりつらくなる場合もあります。現在のマップでどれだけ止めを刺したかということにも注意を払うようにしたほうがよいようです。

其之十:部隊内のレベルをそろえるべし

敵ユニットのレベルは、こちらのユニットのレベルに左右されます。つまりこちらが強ければ強いほど敵も強いというわけです。ただし、敵リーダーのレベルは一定であり、また敵ユニットのレベルの最高値と最低値が設定されているようです。

敵のレベルは基本的にこちらの部隊内でもっともレベルの高いユニットに合わせて決定されます。ですから、味方の中に一人だけ突出してレベルの高いユニットが混ざっている場合には、思わぬ苦戦を強いられることになります。レギュラーで使うメンバーのレベルは一定にそろえておかなければなりません。

レベルが上がりすぎてしまったユニットはしばらく戦闘からはずして部隊全体のレベルが上がるのを待つか、トレーニングで他のユニットのレベルを上げるかしなければなりません。特に主人公のレベルが突出している場合などは、トレーニングを行い、全体のレベルを引き上げておきましょう。

※実際のところ、ここの書かれている程度のことは、チュートリアル・モードの説明やウォーレン・レポートの「戦いのヒント」と大差ありません。


具体的な作戦例

序盤と終盤に分けて、実際にどのような作戦を取るべきかをお話しします。

序盤:ゴーストおとり作戦

ゴーストおとり作戦とは

文字通り、ゴーストをおとりとして敵の攻撃をかわす作戦です。CHAPTER1後半~CHAPTER3中盤までなら、かなり有効な作戦となります。

なぜ期間を限定しているかといえば、

  • CHAPTER1のクリザローの町まではゴーストを仲間にできないので、おのずと開始可能な時期が限定される
  • CHAPTER4以降にはアンデッドを消滅させる手段を持ったユニット(イクソシズム装備のエクソシスト・テンプルナイト、高レベルのフェアリーなど)が、けっこう出現するため、ゴーストをマップに出すのが危険になる

からです。

後半になれば、より有効な作戦である『ペトロクラウド石化作戦』が使用可能になるので、ゴーストに頼る必要はなくなります。

ゴーストを仲間にするには

なぜゴーストがおとりとして有効であるかは、上記の『戦いのセオリー 其之六』をお読みください。

では、具体的にどこでゴーストを仲間にして、どのように作戦を展開していくのかを述べていきます。

ゴーストが最初に登場するのは、CHAPTER1のクリザローの町です。

しかし、ここでゴーストを説得し仲間にするのはかなり難しいと思われます。

というのも、ここに出現するゴーストは忠誠度が普通程度なので、HPを削らなければなかなか説得に応じない上に、もたもたしているとゲスト参加のプレザンス神父によって除霊されてしまったりします。

ここではゴーストを説得することを諦めてさっさとクリアし、次のクァドリガ砦に望みを託すことにしましょう。

こちらのゴーストは忠誠度がきわめて低いため、比較的たやすく説得に応じてくれます。

ただ、このマップで問題なのは、ゲスト参加しているレオナールとヴァィスの存在です。

ゴーストを仲間にすることに熱中していると、レオナールやヴァィスが勝手にボスに止めをさしてマップクリア、ということになりかねません。

ではどうするかと言えば、レオナールやヴァィスをボスであるニバスに近づけないようにするのです。

彼らが装備しているのは直接攻撃用の武器なので(ヴァィスに弓を持たせている場合は、あらかじめ装備を変更しておくこと)、味方ユニットでニバスを囲んでしまえば手出しできなくなります。

あるいは、味方ユニットの攻撃によってゲストユニットを倒してしまうのもひとつの手です。どうせ転移石で脱出するだけなので、彼らの敗北を気にかける必要はありません。

が、ヴァイスはともかく、レオナールを倒すのはかなり厳しいものがあります。とりあえず、レオナールに直接攻撃を仕掛けるのは自殺行為にしかならないので、絶対にやめましょう。

また、ニバスのHPを削ったまま放置していると、ゲストユニットが石を投げて倒そうとすることもあります。ただ、極端にニバスのHPを削らない限り、そういった心配はないでしょう。

ですから、このマップでは味方ユニットに多めにキュアリーフを持たせておき、長期戦を覚悟で臨みます。手すきのユニットはレオナールを投石や弓でちくちくいたぶって経験値をかせぐのもいいかもしれません。

作戦のポイント

さて、無事にゴーストを仲間にしたら、いよいよおとり作戦の開始です。

ゴーストにはナイトメアと、もうひとつはワードオブペインが手に入るまでは属性に合った攻撃魔法を持たせておきます。ワードオブペインを手に入れたら、ナイトメアとワードオブペインを装備するといいでしょう。

その他のメンバーは、主人公・カノープス・回復ユニット1~2名あたりは必須メンバーとして部隊に入れておき、あとは自分の好みで調整します。

ゴ-ストをおとりにすることによって、壁役のユニットを極端に減らせるというのが、この作戦のポイントです。アーチャー、弓とナイトメアを装備したニンジャ、ウィザード、ウィッチなどを入れていくことをお勧めします。

ナイトメア、スタンスローターなどで敵を足止めしたところで高所を取り、弓で狙い撃ちしていく、というのが理想的な作戦展開となります。特にニンジャは機動性に富んでいるのに加えてAGI成長の高いユニットです。できるだけ実戦で使っていきたいのですが、防御修正値が極端に悪いため、普通は殴り合いにだすのは危険です。ゴーストをおとりに出して敵の攻撃をそらすことができれば、ニンジャもかなり安心して使うことができるでしょう。

コカトリスとの併用

さらに、CHAPTER2の半ばで、敵としてコカトリスが出現します。こちらも確実に説得して、ゴーストと共に使っていきましょう。

コカトリスは、特技として石化攻撃ペトロブレスを使うことができます。状態変化は、すでに眠っているユニットには100%効果を発揮します。ゴーストがナイトメアで眠らせたユニットをコカトリスが片っ端から石化していくと、非常に戦闘が楽になります。

クリアランスを装備したユニットをできるだけ早く倒してしまえば、後はもう石像ばかりがゴロゴロ転がっているという状態になります。実際にはコカトリス一匹の力ではゴロゴロという状態までにはなかなかなりませんが。

このコカトリスを支援するという意味で、ビーストテイマーを部隊に加えるのも悪くないかもしません。

次なる作戦へ

こうしてゲームを進めていくうちに、CHAPTER3の中盤に石化魔法ペトロクラウドが手に入ります。

この魔法が手に入れば、次に述べる『ペトロクラウド石化作戦』をいよいよ実行することができるようになります。

終盤:ペトロクラウド石化作戦

ペトロクラウドとは

この魔法の使い方次第でゲームバランスがまったく変わってくるのではないかと思われるほど強力な魔法です。

というのも、石化はクリアランスで治療しない限りユニットの動きをまったく停止させてしまう最強の状態変化であり、ペトロクラウドは複数のユニットを一度に石化状態に陥れることができる魔法であるからです。

誰にペトロクラウドを持たせるか

ペトロクラウドの成功率は、ユニットの能力によってまちまちです。より多くの敵を、よりすばやく確実に石化状態に陥れるためには、ペトロクラウドを誰に使わせるかが大切なポイントとなります。

ペトロクラウドは補助系の魔法であるため、行使できる職種は、ウィッチ(ういっち)、ウォーロック、ソードマスター、プリンセスです。

ここで大切なのは、魔法の成功率=命中率なので、ポイントとなるステータスはINTではなくDEXとAGIであるという点です。

命中率について補足説明すると、命中率に関係しているのは「AGI」「DEX」「装備品の総重量」「攻撃の属性」「地形・天候補正」です(Thanks:南瓜頭さま)。

ですから、ペトロクラウドの使い手としてベストなのは、属性大地でニンジャ上がりのウォーロック(もしくはソードマスター)ということになります。序盤からカードで補強しながら専用キャラを作っておくといいでしょう。装備を軽くしておけば、さらに成功率が上がることでしょう。

ふと思ったのですが、ニンジャで育成したバイアンというのはどうなんでしょう? 初期レベルの問題があるからだめかも?

ただまあ、顔つきキャラに愛着のある向きや、オーソドックスな定説でいくならば、剣聖ハボリムも捨てがたいかも……

作戦の概要

さて、誰にペトロクラウドを持たせるかはこれで決まったとして、次にどのように作戦を展開していくのかを見ていきます。

ペトロクラウドは使用MPが32pt.とやや高めであるため、通常では最初のターンでは使うことが出来ません。しかし、できることならば、なるべく早い時期に敵を石化してしまいたいものです。最初のターンからペトロクラウドを使うことができたら、どんなにいいでしょうか。

特に敵と味方が接近した状態でスタートする『死者の宮殿』の通常マップでは、どれだけ早く相手を無力化できるかにすべてがかかっていると言っても過言ではありません。

そこで、次のような作戦を取ってみましょう。

まず、ペトロクラウド装備のキャラ、ペトロクラウド使いよりもWTの早いLV18以上(=ディープキッス習得済み)のフェアリー、チャージスペル装備のユニット2名、チャージスペルを持っているユニットよりもWTの遅いクイックムーブの使えるユニットを出撃させます。WTの調整は装備品を変えることによって行って下さい。

そして次の手順で行動します。

  1. フェアリーがチャージスペル装備のユニットにディープキッス(キッスを受けたユニットはWTが0になる)
  2. ペトロクラウド使いにチャージスペルをかけ、MPを充填する
  3. ペトロクラウドをかける
  4. もう一人のチャージスペル装備のユニットがクイックムーブ装備のユニットの魔力を充填
  5. クイックムーブ装備のユニットがペトロクラウド使いにクイックムーブをかける
  6. まだ石化されていない敵を石化していく

この方法を用いれば、すべての敵を石化するまであまり時間がかからずに済むため、味方への被害が最小限に抑えることができるはずです。

石化できないボスにはスロウムーブをかけ、ターンがあまり回ってこないようにしておきましょう。

なお、チャージスペル使用時のMP充填量は使用者のMPに関係していますので、最大MPの高いキャラクターを充填役に使ったほうが一度により多くのMPを充填できます。魔力の高いやつ=純正魔法使いは、得てしてWTが遅いのですが。

ところで、素直にうちの提唱する作戦に従っていると、STRの高いユニットはわりと少なくなっていそうなので、全滅を狙う場合、残された石像の始末に意外と時間がかかるかもしれません。

召喚魔法やDEXの高いユニット(おすすめはハボリム)の神鳴明王剣でつぶしていくのが比較的てっとり早いのではないかと思います。

死者の宮殿B1Fクリア後ならば、「黒の魔道衣」というアイテムを入手しているはずです。このアイテムは装備しているとMPが早くたまるので、ペトロクラウド使いに装備させておけば、チャージスペルをかけずとも早いターンからペトロクラウドが使えるようになります。

後りのメンバーは各自の好みで決めていけばいいのですが、リザレクション装備のプリーストだけはレギュラーにいれておいたほうがよいかと思います。